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キスが止まらない
 
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9.学校の夢魔

11月になった。

あいつがヤらせてくれるのを、ものすごく期待してる反面、
先日みたいに、あいつに好きなように弄ばれて、ワケ分かんなくなる自分が怖くもあった。

(普通にヤりたいだけなんだよ!!オレは!!)

恐らく友人たちの誰も経験した事のないであろう変態的な快感を、少なくともこの間のオレは感じていた。
(ケツがあんなに感じるとは…)
あまり認めたくなかったが、ひよりは器用だ。
エロい技術の能力値をレーダーチャート化させたら、あいつはそこの部分だけ円の外へ余裕で突破するだろう。

「あ~~、普通にヤりてえ…」

中間テストや、受験、進学のための諸々の予定があって、あれ以来オレはひよりと会えていなかった。
本当はこんな事をしている場合じゃない。
特進クラスにいるひよりよりも、オレはずっと学力が足りない。
そしてそれを埋めるための時間も全然足りない。

マジでこれまでチャラチャラしていた自分を反省した。
そんな時期だと言うのに、オレの頭の中には常にひよりの存在があった。
それは忘れるくらい小さくなっている時もあったし、どうしようもなくデカくなって、頭の中のほとんどを占めてしまう時もあった。
特に夜中はそうだ。
あとヤバい事に授業中も結構そうだ。
たまにまともに勃起してしまい、普通よりちょっとデカいモノを持ってるオレは、立ち上がるのにも人目を気にしないといけない事もある。


その日の昼休みもそんな感じで、オレは眠いからとしばらく寝たふりをして友達からの昼食の誘いを濁し、落ち着いた頃にトイレに行こうと廊下へ出た。

昼休みが始まって10分経っていない。
皆どこかで昼食をとっているタイミングで、廊下にはあまり人がいなかった。

トイレを超えて階段の向こう側、特進クラスがある。
オレは何となくそちらの方を見た。
(あれって…)
遠目でも分かる。
オレの体が本能的に反応するからだ。
(ひよりじゃん)

あいつは1人でこちらに歩いて来ていた。
皆制服で同じ格好をしているはずなのに、なぜかあいつは地味だ。
オレもひよりの方へ向かう。

「よお」
オレはあいつへ声をかけた。
学校でオレが声をかけると、決まってあいつは嫌そうな顔をする。
オレは性格的に知り合いを無視とかできないタイプなので、嫌がられるのが分かっているのに、いつも反射的に声をかけてしまう。
「何してんだよ」
「元春こそ。そうだ、ちょっと付き合ってよ」
珍しくあいつがそんな事を言って、階段の方へスタスタ歩く。
その後無言で行ってしまうあいつの後ろを、オレは慌ててついていく。
一階へと下り、社会科の資料室のドアの鍵をひよりは開ける。

「当番なの。ちょっと荷物運ぶの手伝ってくれない?」
「は?まあ、いいけど…」
使い走りなのに、オレはひよりに頼られた気がしてちょっと嬉しくなる。
犬ってこんな感じなのか。
オレの思考も結構ヤバい。

オレが資料室に入ると、ひよりはドアを閉めた。

「ひよ…」

言い終わらないうちに、オレの口がふさがれる。
「んんっ……」
ひよりの舌が、オレに絡んでくる。

(ああ……)

あの日以来だった。
オレたちは、まさにお互いへ貪りつくようなキスをした。

(ああ、気持ち良すぎる…)
オレはひよりの腰に手を回し、グっと引き寄せた。
つま先立ちの彼女へ、オレも腰をかがめてさらに体を密着させる。
ひよりの柔らかい唇。
熱い舌の感触。
(はあ……はあ…)
キスだけで、腰が砕けそうになる。
何なんだよ、この感じ。

あまりにも夢中でしていたから、顔を離して見たひよりの口の端には、唾液が流れていた。
真面目そうな制服姿に、だらしなく興奮した表情。
オレはそんなひよりの顔を見てもっと興奮し、その唾液を舐めてやる。
「あんっ…」
ひよりから可愛い声が出た。
(それ、ヤバいだろ…)

「な、ヤらせて……」

学校だろうが関係なかった。
今、オレはヤりたくてたまらなかったし、今日までだってひよりとしたくてたまらなかったんだ。
それに、情けないが結構短時間で終わらせる自信もあった。

「嫌よ。こんなとこで」
予想通りの表情で、ひよりはオレをにらむ。
さっきまであんな顔していたくせに。
「そうだよな…」
まあ断られると思っていたから、オレは壁に背をついて少しひよりから離れた。
(お前からキスしたのに…)
オレは無意識にひよりに手を伸ばしてしまう。

ひよりはそんなオレの手を取る。
そんな仕草は、まるで恋人同士みたいだった。
ひよりが取ったオレの手を、彼女は自分へと寄せる。
そして指に唇をつけた。
「ん……」
ひよりの唇がつく全ての場所で、オレは感じてしまう。
彼女の口が薄く開き、オレの指先を舐める。
その舐め方がエロくて、オレはもっと勃ってくる。

ひよりの手が、オレの股間に触れた。
「………」
オレは黙って見ていた。
ズボンの上から撫でると、オレのベルトを外してくる。

(まさか……)

オレは期待して、もっと固くなってしまう。
多分、先はすげー濡れてたと思う。


ひよりはオレのモノを出すと、それをすぐに口に入れた。
「ああっ……!」
思わずオレは恥ずかしい声を上げてしまう。
(やべー、すげー気持ちいい…)
多分、ひよりの口だというだけで、異常に気持ちのいいキスから分かるように、めちゃくちゃ気持ちいいはずだ。
それなのに、ひよりは口でするのが猛烈に上手い。
最初は、ひよりだからだと思ったが、それだけじゃない。
ひよりはすごいテクを持ってた。

「うあ……」

オレは女子みたいに、自分の口に手を当てて、出てしまう声を我慢した。
午前中の授業で既にエロい妄想をして、勃起して立ち上がれなかったぐらいなのに、こんな風にその超本人にされて、興奮しないわけがない。

「ダメだよ、そんな風にしたらすぐ出ちゃうって…」
オレがそう言うと、ひよりはオレのものを咥えたまま、上目遣いでオレを見た。
(だから、そのビジュアルが既にヤバいんだって!!!)
自分のモノがビクンと震えたのが分かる。
ひよりは口を離し、オレを見つめたまま、舌で先を舐める。

「お前、それ絶対わざとやってるだろ…」
興奮し過ぎて、腰が震えた。
オレの先の丸いところを、まるでアイスでも舐めるようにベロベロと舌を回して来る。
それをしながらも、しっかりオレを見ていた。
この角度から見るひよりはめちゃくちゃ可愛かった。そして超絶エロい。
「ああ……」
何だか色々と辛くなってきた。
「はあ…、もう、出してもいい…?」
我ながら情けない声で聞いてしまったと思った。
しかしそんな後悔が一瞬で吹き飛ぶようなセリフを、ひよりは言った。

「出して…、飲みたい。元春の、いっぱい飲みたい…」

(天使か!!!)

ひよりはしっかりとオレのものを咥え直すと、信じられないぐらい喉の奥の方まで、オレのを突っ込んでくれた。
そして喉の奥でオレの先を締める。
多分、舌がオレの竿に色々な事をしてる。
どうやったらこんな動きができるんだ。
オレはひよりの喉の方で、思い切り射精した。


「はあ…、はあ……、はあ…」

オレはズルズルと腰が下り、壁を背に座り込む。
ひよりは射精した後のオレのペニスを、まだ舐めている。
「ああ、…はぁっ…」
彼女の舌が這うたび、出したばかりのオレはビクついてしまう。
それでもされるがままにしていた。

(すげーな……)

さっきは天使だと思ったが、
……多分悪魔の方だ。
淫乱で、男の性を吸ってしまうやつ、きっとあれだ。

 

   

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2017.9.20up 著作権は柚子熊にあります。
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