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心に薔薇の赤、両手に棘を
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6.クリスマスイブ

「クリスマスは、空けておいてよ。泉ちゃん」
トオルはTシャツにスエット姿でソファーに座り、勢いよく缶ビールのフタを開ける。
「24日はトオルで、25日はオレな」
ベッドで裸のまま、泉の髪を触りながらアキラが言った。

「え……別々なの?」
「クリスマスまで、3人っていうのは、…ちょっとなあ」
アキラが半身を起こして、トオルを見る。
トオルは泉を見て微笑んだ。
「………」

(クリスマスのことなんて考えてなかった…)

「いいじゃん、それぞれに楽しもうぜ」
アキラは泉の上に覆い被さってキスした。
(ああん…アキラぁ…)
泉はアキラにされるがままだ。
濃厚なキスをしながら、アキラは泉の乳房を触る。
「入れたい………泉…」
アキラは泉の耳元で囁いた。
「…うん…」
泉は小さく頷く。
アキラは泉の脚を開き、言葉どおりいきなり挿入した。
「ああんっ!…」
苦しいほどの大きさのそれを、多くの悦びを知った泉の内部は涎を出して待ち望み受け入れてしまう。

「はぁん…おっきいぃ…」

泉はアキラの顔のそばで小さく声をあげた。
アキラが更に自らの奥へと入ってくる。
(あああんっ……)
アキラは泉の奥へと向けて強く突いてはまた抜き、そしてまた激しく刺す。
ズブッ、ズブッ、ズブッ……
彼のペニスは既に泉の愛液で充分に塗らされ、狭い泉のそこでも大きなアキラのものはよく滑り自由に動くことができた。
(あああ、…気持ちいいっ…)
「あっ!あ!あ、あああんっ…ん、…はうぅ…」


二人のセックスを、トオルはソファーに座ってただ黙ったまま眺めていた。
(まさに生本番って感じだな…)
泉の甘い鳴き声を、トオルは冷静に聞いた。
アダルトビデオのようにウソっぽい声ではなく、本当に感じている女の声だ。
(ホントにいやらしいなあ…泉ちゃんは…)
可愛い顔をしているくせに彼女の肉体の持つ底なしの欲望には、今までさんざん女を相手にしたトオルでさえも感心してしまう。

アキラは泉を裏返すと、後ろから思いきり突いた。
「泉…、この姿勢はどうだ?」
アキラのペニスが先刻とは角度を変えて泉の中に当たった。
違う場所にある性感を、彼の大きさでまた掘り起こされてしまう。

「あぁ…んん…、い、…いい…すごく…いいっ、…」

この姿勢から見下ろす泉の背中のラインが、アキラは好きだ。
丸い尻を両手で掴み、更に奥まで突く。
「あん、あんっ、あんっ…!」
トオルが近づいてきて、泉の顔の方へまわった。
スエットのズボンを少し下げ、トオルも自分のモノを出す。
泉はそれを素直に咥えた。
「んぐ…ふ…うんん…」
二人のペニスを体に受け入れながら、泉は感じていた。

(いやあん…ダメ…き、気持ちいい…はああん)

口の中にあるトオルの肉の感触が、泉の性感をさらに高めてしまう。
「ああ、泉……もう、イクよ」
達しようとするアキラの動きが激しくなる。
その勢いに泉の内膜も強く擦れる。
トオルのものが口から抜け、泉は思わず声を上げた。
「ううっ!……ああっ、…あたしも、…イ、イっちゃうぅっ…!」
泉は今日何度目かの絶頂を迎えてしまった。
アキラのペニスが引き抜かれる。
トオルがすぐにまだ温かいそこへと入ってきた。

(ああん…もう、…ダメ…ああーー…)

泉自身がまるで彼らの玩具のようだった。
足が痺れ、手の感覚も麻痺していた。
達した肉体は休む事を許されずに、続けざまに男のもので突き上げられる。
壊れたその場所は、泉の理性とは無関係にただドロドロと愛液を吐き出すばかりだった。
(…だめ……だめ…おかしくなっちゃう…)
泉は意識が遠のきそうになる。
それでも二人のために脚を広げ続けた。



黒いホルクスワーゲンを運転しながら、アキラは言った。
「25日は、泊まろうぜ」
「え……。」
「たまには、いいだろー?二人きりっていうのもさ」
「うん…。分かった」
アキラと二人で過ごすことを考えて、泉は少し緊張した。
やはり、アキラには強く自分を惹きつけるものがある。
もっと知りたいと思う反面、彼を知ってしまうのと戻れなくなりそうな、そんな不安も感じていた。



街は既にクリスマスに彩られていた。
ビルや店のあちらこちらにクリスマスツリーがあり、外灯や街路樹にも電飾が巻かれている。
「泉はクリスマスどうするの?」
蓉子が聞いてくる。
「うん…。一応予定はあるんだけど…」
「今度、泉の彼氏も紹介してよー。いっつも、あたしの話しばっかりでさ」
「…うん……」
泉はそう言って少し遠くを見つめた。
蓉子はそんな泉を気にしながら、心配そうに言った。

「泉…。もしかして、不倫してるの?」

「えっ!」
意表をつかれて、泉は驚いた。
「不倫?まさか?誰と?」
「……ホントにしてないの?」
「してないよー。あたしが?えー…」
泉は笑ってしまう。
「その様子だと…違うみたいだけど…。何だか変なんだもん、泉の様子。
絶対に彼氏がいるはずなのに、口固いんだもん…なんかそんな関係なのかなって思って」
「………」
泉はちょっとためらった。
彼らとのことを誰かに話してしまいたい気もしていたのだ。
「あたし……」
「…うん…」
蓉子がうなづく。
「どうしよ。ちょっと、飲みにでも行く?」
泉が言った。

「あのさ…蓉子…変に思わないでね。それから、誰にも言わないで欲しいの…」

「うん…」
二人は白ワインを一本注文した。
昼間はカフェを営んでいるこの店は、女の子向けの可愛らしい雰囲気だった。
「あたし…。二人、気になる人がいて…」
「うん…」
「何ていうのかな…。その二人は友達同士なんだ…」
「うん…」
泉はワインを一口飲んだ。

「つまり、えーっと…そういうことなの…」

「二人が好きってこと?」
「んー…。でも、自分でもよく分からないの…」
「…分かった。二人にアプローチされてるんでしょ」
「そうとも言えるかな…でも、ちょっと違うし…」
「なら、…どういうことになってるの?」
蓉子はバッグからタバコを取り出した。
ハッキリと言わない泉の話の意図がつかめない。

指先でワイングラスをいじりながら、泉は考え込んだ。
「ちょっと事情が複雑で…」
「あ、…もしかしてもう二股かけちゃってるとかそういうわけ?」
顔をそらして蓉子はフーっと息を吐いた。
「………そんな感じ…なのかな?」
まさか3人で会っているとは言えない。
「時々迎えにくるベンツの男の子と…、この前校門で会った子…」
とうとう泉は打ち明けてしまう。
店内に、他のテーブルの女性たちの笑い声が響く。

「…もう…二人とそういう関係なのね」
蓉子は静かな声で言った。
泉の容姿なら、それぐらいのことがあってもおかしくないと蓉子は思っていた。
黙って頷いた後、しばらく考えてから泉は口を開いた。
「人に言ってどうなるわけでもないし…自分で結論を出さなきゃいけないとも思うんだけど…。
自分でも恋愛がよく分からなくなってるの…。でも、二人と別れられない…
時々、これでいいのかな?って思うの…罪悪感のような…」
吐き出すように泉の言葉が流れる。
「…………」
蓉子はどう言っていいのか分からなかった。
「二人に嘘をついているわけじゃないの。お互いに、お互いの関係のことを分かってるんだ…。
なのに、……そうなの…」
「……」
泉の言葉を聞いて、蓉子も混乱していた。
彼女が想像していた以上に、泉の状況は複雑なようだった。


12月の風は冷たくて、酔いが回った二人には気持ちが良かった。
「ごめん…せっかく相談してくれたのに…。全然…」
自分から聞き出しておいて、蓉子は泉に何もアドバイスのようなことができなかった。
「いいの。蓉子に話せて、少し気が楽になった」
街の光を受けた泉の横顔は、蓉子の目から見ても美しかった。
泉の話を聞いて、急に彼女を『女』として意識してしまう。
「ごめんね。変な話して」
泉は蓉子を見つめて言った。
こんな風にその瞳に真直ぐに見つめられたなら、大抵の男は参ってしまうだろう。
「焦らないで、考えたらいいんじゃない?
私にはよく分からないけどさ。…あんまり思いつめないでさ……」
「……うん…」
この何ヶ月かで泉が急に艶っぽくなった理由を、蓉子は分かった気がした。




クリスマスイブ、待ち合わせの時間どおりにいつものベンツに乗って彼は来た。
トオルは真っ白なシャツに、薄いグレーのパンツをはいている。
こげ茶色の髪は短く切られ、少しもみあげ部分を残していた。
シンプルな格好をしていても品があるように見えるのは、実際にかなりいいものを身につけているからだ。
それに彼の持つ独特の雰囲気もある。
今日の泉は真っ白な半袖のワンピースを着て、上にグレーの軽いニットをはおっていた。
いつもは、おろしている髪の毛を今日はまとめている。
二人は釣り合いのとれたお似合いのカップルに見えた。

「すごく可愛いよ。泉ちゃん」
トオルは懐っこい顔で笑った。
笑うと、彼の一重の目は見えないくらいに細まってしまう。
そんなところが子どもっぽくて、接する人をどこか安心させた。
「トオルの方が可愛いよ」
泉は笑って返した。

トオルの車が着いた先は、いかにも高級そうなフランス料理店だった。

「わあ…。こんなとこ、来たことないよ…」
泉は感激して言った。
小さなお店であったがなかなかオシャレで、内装は白を基調にポイントに赤を効かせていた。
店員が持ってきたメニューも、外側に赤い皮が張ってある。
「ここが良さそうだったからさ」
トオルの動きから見ると、今回来たのが初めてではないようだった。
アキラもトオルも医者の一家で、家は裕福なのだ。

料理はゆっくりと進む。
白い大きな皿に少量ずつ、次々と凝ったものが出てきた。
「おいしー。トオル…ホントにすごい豪華…」
「イブだからね。たまーには、いいでしょ?こんなのも」
こんな贅沢をしても、トオルの振る舞いは自然だ。
育ちがずっと、そうだったのだろう。泉は感心した。
まだこんなにも若いのに、無理がないのだ。
コーヒーが運ばれてきたときに、トオルが言った。
「泉ちゃん…。これ、クリスマスプレゼント」
赤い紙で包まれた箱を、手を伸ばして泉にそっと渡す。
泉は受け取ると、金色のリボンをほどいた。
「あ…」
中からは、小さなピンク色の石のついたピアスが入っていた。
小ぶりのデザインにトオルのセンスの良さを感じる。
「や…。ありがとう……。トオル…」
「泉に似合いそうだと思って」
トオルはにこにこ笑った。
「感激……ありがと、トオル」
思いがけないプレゼントをもらって、泉は感激した。


「模様替えしたんだ…」

何度も来ているトオルの部屋だったが、部屋のライトやベットの位置が変わっていた。
間接照明にして、雰囲気を盛り上げている。
「ちょっと、おもてなし風にしてみたんだ」
トオルは泉を後ろからぎゅっと抱きしめた。
「トオル…」
「泉ちゃん、うなじすげー可愛い…、いいね、髪上げてるのも」
そう言いながら、泉の首筋にキスした。
両手は彼女のスカートを上げていく。
「んん…くすぐったい…」
泉のスカートは腿の付け根のあたりまで捲り上げられてしまった。
二人は立ったままで、トオルは泉のショーツの中へ右手を入れた。
泉の柔らかい部分にトオルの指が直に触れる。
「あ……」
「泉ちゃんのここは、いつも濡れてるね…」
トオルは耳元でささやく。
「やん……」
彼は人差し指と中指を、そっと泉の割れ目に差し込んでいく。
暖かい肉に挟まれた指の腹を、小さく動かした。
指先はすぐに泉の液体ですべり始める。
(あ…やん…)
「は…あ…」
すぐに泉の体に甘い刺激が伝わり、吐息が漏れてしまう。

「すごいエッチだよね…泉ちゃん…」
「は…ちが…」

パンティを脱がされ、泉はベットの縁に座るよう促された。
トオルは彼女の脚を開き、自分は床に膝をつき泉のその間に顔を埋める。
白いワンピースを着たまま下着だけを脱がされた泉。
トオルの目の前に泉の性器が晒され、薄暗い明かりの中でも襞の一つ一つが詳細に見える。
(恥ずかしい……)
泉は自分の足の間にあるトオルの頭から、目をそむけた。
「今日の泉ちゃんは、また格別に可愛いよ…」
上へ上がってきて、トオルは泉の唇に自分の唇を重ねた。
舌を絡ませあい濃厚にキスしながら、指では彼女の肉芽をくすぐる。
泉はピクンと体を反応させた。
「は……、んん…」

クチュッ、クチャッ、クチャッ…

トオルはわざと大きな音をたてて、クリトリスの回りを刺激する。
「可愛い音が聞こえる…」

クチャッ、クチャッ、…

「は…やあっ………」
音を立てるたびに、トオルの指に泉の愛液が絡む。
トオルは泉の感じる部分をやさしく撫で続けた。
(ああん……そこっ…)
「ふ…ん…はあっ…あああん…」
泉は声をあげてしまう。
さらに脚を広げさせ、開いた泉の間にトオルは顔を埋めた。
泉の性器に唇を近づける。
「うっ……」
トオルの舌が泉の亀裂に差し込まれ、その先が上下に動く。
クリトリスの裏側のあたりを、トオルはピチャピチャと音を立てて何度も舐める。
「あっ…、あああ…あん…」

(そこ、すごく弱いの…)

指も挿入され、ゆっくりと出し入れが始まった。
「ああああ……」
その間も彼の舌は、肉芽の裏を丹念に愛撫する。
クリトリスと膣を同時に責められて、泉の体の奥から性感が湧き上がる。
そして自らの内から受け入れるための熱い液体が溢れ出てくる。
「はっ、ああっ、…んあ、あっ…」
(ああん…気持ちいい……ああ…ああ…)
泉はトオルの愛撫に没頭していく。
「あん、あん…トオルぅ……あ、はあっ…んん…」
泉は服を着たまま、股間にトオルの頭を沈めて喘ぐ。
無意識に彼の髪を触っていた。

たっぷりと愛撫されて、泉は達してしまいそうだった。
「まだいかせないよ。今日はイク顔を見たいから」
トオルはそう言って自分のズボンを下ろす。
彼のものはすっかり固く大きくなっていた。
ベットに座ったままの姿勢で、中腰になったトオルの肩に両足を乗せる。
トオルはしっかりと泉の腰を支えて、一気に入ってきた。

「あ、あああああ!」

あまりの気持ちよさに、思わず大声をあげてしまう。
彼の首に腕を回した。
「こっちを見て…泉ちゃん…」
泉はうっすらと目をあける。
トオルの目は普段とは違う激しい色をしていた。
普段の優しい表情とのギャプに、泉はドキドキしてしまう。
「あっ、はああっ、あっ…」
薄目を開けて見つめる泉の妖艶な瞳に、トオルも高ぶってくる。
「その顔、…すごいいいよ…泉ちゃん…」
(ああ…泉の中もすごいいい……)
冷静さを保たないと、トオルまで連れていかれそうになる。
服をきたまま貫かいていることも普段の行為とは異なっていて、二人を興奮させる。

「やっ、…はあっ、あん、あんっ、あん…」

トオルの肉の固まりが、泉の奥を叩く。
泉の壁が強く擦られて、その度に強い快感が体を走っていく。
グっと腰を抑えられているので、トオルの動きが体内にしっかりと伝わっていた。
「あんっ、あんっ、…気持ち、いいっ…トオル…ああっ、あん…」

「どこが?どこが気持ちいいの?」

トオルが意地悪に聞いてくる。
「や…あ、…はあっ…」
「どこがいいのか、ちゃんと言わないとやめちゃうぞ」
トオルがふっと動きを弱めた。
「オレの方、見て言って」
「………」
「どこが、いいの?」
「……やあ、……ん……」
「やめちゃうよ…」
そう言いながらも、トオルはゆっくりと優しく出し入れを繰り返す。
突然緩く変わった刺激に、泉の下半身は更なる性感を求めて疼いてしまう。
(嫌……恥ずかしい、こんなこと…ああ…)
泉は目を閉じて小さな声で言った。
「……………………………お…ま○こ…」
トオルは動きを止めると、再度念を押してくる。
「こっち見て、オレのことちゃんと見て言って……泉ちゃん…」
泉は顔を真っ赤にしながら、恐る恐るトオルの方を見る。
「………お、ま○、こ…」

そう口にする泉の瞳は淫靡に潤んでいた。

「ホントにスケベな子だなあ……そんなとこも可愛い…」
トオルは再び動きだした。
「あん、はん、あっ、ああっ、…」
再び与えられた刺激で、泉の体中に甘い感覚が広がっていく。

「泉ちゃんのおまんこに、何が入ってる?」
「あん、はあああっ、んんっ、…」
「なに?」
泉の脚を抑えつけて、トオルはより激しく突いてくる。
「はあっ、はあっ…あ……トオルの…」
「オレの…なに?」
彼のそれは透明の液体でぬらぬらと光った。
(はずかしい…やあん…でも…気持ちいいっ…)
「あんっ、…ト、トオルの…お、おちんちんっ…ああっ、気持ちい、いっ…」
「よく言えました」
そしてトオルは泉にチュッとキスすると、奥まで強くペニスを差し込んだ。
泉の子宮の入り口に、トオルの固いかたまりが突き当たる。
この場所にも強く反応する性感帯があった。
(ああ…おちんちんが、当たるっ…)
「はうんっ、あう、あん、あああんっ」
(気持ちいいい…うあああ…溶けちゃうう…)
泉の中が軽く痙攣する。
体中が快感で貫かれていく。

「はあっ、はあっ、んっ、んあっ、いっ、…イっちゃうっ!あああっ!」

頭が瞬間真っ白になり、泉は体を反らせて絶頂を迎えてしまった。
トオルは泉が達したのを確認して自分のものを抜くと、そのまま立ち上がる。
脱力している泉を抱き起こすと、有無を言わさずそれを口の中へ押し込んだ。
「んぐ……」
泉が低い声を出す。
トオルは泉の頭を持ち、腰を振った。
「んぅっ……んぐっ、んぐぅっ…」
泉は歯を立てないようにするのが精一杯だった。
喉へと差し込まれる苦しさを、懸命に堪える。
トオルは泉の口内で射精した。
(うう……)
泉がそれを全部飲み込むまで、トオルはペニスを抜かなかった。



服をきたまま下半身を丸出しにして、泉はベットに沈みグッタリしていた。
「ほんとに、可愛いな……泉ちゃんは」
トオルは泉のお尻を撫でながら、言った。
「こんなとこまで、べたべただ…」
「いやん…だめ…」
泉は軽く抵抗する。

どうしてセックスでこんなに感じてしまうんだろうと、泉は考えていた。
感じてしまうと、自分が分からなくなる。
そして理性が飛んで、乱れてしまう。

(トオルとアキラが上手すぎるから…?あたしが…感じやすいから…?)

トオルとアキラとの関係が始まるまで、自分自身で性欲を自覚することはほとんどなかった。
セックスがこんなにも気持ちがいいなんて、それまでは知らなかった。
(それなのに……)

今では快楽を貪るのに夢中だ。
肉体が、トオルとアキラの愛撫を渇望していた。

(あたし…普通には戻れないの?)

 

   

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