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言いなり学園
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2.飴と鞭

楓香の涙を舐めとった後、体を引いた謙介は冷たく言い放った。
「そこでオレに見えるようにオナニーしろ」
謙介は楓香をベッドまで強引に引っ張ると、彼女をそこへ倒す。

「やだ…。やだよ…」
「…………」
無言の圧力。
楓香は場を支配するこの空気に逆らえない。

「やだよ…」
「早くパンツ脱げよ」
「やだ……」
口では嫌がりながらも、楓香は自分のショーツを下ろしていく。
「早くやれよ」
謙介は両肘のついた自分のイスに深く座り直し、足を楓香のいるベッドへ投げ出した。
「足、開け」
楓香は謙介の声に一瞬ビクンと体を震わせる。
静かに足を開くと、自分のそこへそっと手を当てた。
「やだよ~…恥ずかしいよ…」
謙介の目の前に座って足を開く格好で、楓香はギュっと目を閉じる。
「さっさとしろ」
「うぅ……」
謙介に丸見えの秘部に、楓香は自ら指を這わす。

「うぅ…、やぁ…」

(やだよ…恥ずかしい……やだ…)
普段から謙介に言われているので、楓香は爪を伸ばしていない。
短い爪の細い指を、自分自身のクリトリスへ伸ばす。
美しい足の間、そこにある敏感な部分を楓香は上下に撫でた。
「あぁ…、やっ…」
目を閉じていても謙介の冷たい視線を感じた。
(ケンちゃんに…恥ずかしいところ、見られてる…)
くちゅっ…
「いや……、んんっ…」
言葉とは裏腹に、見られている羞恥で楓香の性感は高まっていく。


~~~~

今から14年前に遡る。
「ケンちゃん、これかーしーて」
隣の席の女の子が、謙介のクレヨンに手を伸ばす。
「ダメだよ。これはオレのクレヨンだから」
謙介は慌ててクレヨンを箱ごと持ち上げた。
「ワーン!ワーン!」
女の子は火がついたように泣き出した。

「謙ちゃん、クレヨンぐらい貸してあげようよ」
担任の若い女の先生の声は優しい。
「嫌です。これは僕のものだから、人に貸したくありません」
「だけどね、謙ちゃん」
「1回貸したら、空の色を塗るんだって言われて半分ぐらい使われました」
大人びた口調で、そして謙介は先生を睨む。
「だから嫌です」
「だけどね…」
いつもの事だと、半ばあきれた様子で先生はため息をついた。
(やりにくい子…)
「もう、行きなさい。ミサキちゃん泣かせちゃダメよ」
「はい」
頷くと、謙介はその場を去った。

(女ってめんどくさい……)
わずか4歳にして、謙介は女子が嫌いになっていた。
理屈と違う思考で動く、変な生き物たち。
しかし彼にも、特別な存在がいた。

「それでは、2人1組になってくださーい」
お遊戯の練習、バラバラに散っていた生徒たちは、近くにいたり仲良しだったりする子ども同士でどんどん組を作っていく。
「ふうかちゃんは僕と」
「ダメ、ふうかは私なの」
子ども達の中でも、際だって目立つ女の子がいた。
ハーフモデルのような愛くるしい顔立ちで、柔らかい人当り。
子どもだからこそ、美しいものに皆、素直に憧れる。
楓香はその頃からみんなの人気者だった。
「ふうかはオレと組むから」
「うん、ケンちゃん」
楓香は謙介に笑顔を向けると、彼の手を取った。
「ずるい、ケンちゃん。いつもふうかちゃん取っちゃう」
周りに何と言われようが、謙介と楓香は意に介さなかった。

楓香と謙介は家が近く、母親同士が出産前から元々同じマタニティクラスに通っていた事もあり、生まれた頃からずっと交流があった。
楓香はひどく人見知りで、唯一打ち解けていたのは謙介だけだった。
幼稚園に入って少しずつ人見知りが直ってきたものの、楓香の謙介に対する信頼は絶大だった。
(オレの隣にいて許されるのは、ふうかぐらいだろう)
謙介は当時からそんな風に思っていた。
そしてみんなから慕われる楓香が、常に自分を1番にする事に、幼いながらも強烈な優越感を感じていた。


そして小学校低学年時代。
「ケンちゃん、コウキくんにまた上履き隠された」
隣のクラスから、泣きながら来る楓香。
その足に上履きは無かった。
「オレの靴履いとけ、コウキどこ行った?」
謙介は上履きを脱ぐと、男子生徒を追いかけて廊下へと走る。
楓香は謙介の上履きを履き、ハンカチで涙を拭いた。
(ありがとう、ケンちゃん…大好き…)

この頃は男子からちょっかいを出される楓香を謙介が守る、そんな構図が出来上がっていた。
楓香の、謙介への依存が定着してしまった時期でもある。
当時の謙介は、楓香に対して非常に優しかった。
その頃の経験のせいで、楓香の謙介への信頼感が固まっていったのである。

小学校高学年に上がった頃。
友達の少ない謙介の家に、楓香は頻繁に遊びに行っていた。
「ふうか、勉強が苦手みたい。ママがケンちゃんはスゴイねって」
謙介の成績は、学年の中でも飛びぬけていた。
先日受けた学習塾の全国テストでは、ヒト桁台に入るほどだった。
「ケンちゃんと一緒の塾に行って、ケンちゃんと同じ中学に入れればいいのにねって、ママが行ってた。ケンちゃん、中学は受験するんでしょう?」
「するよ」
「ママも、ふうかに受験すれば?って言ってた。でも今のままじゃケンちゃんと同じ中学は難しいって」
楓香はシュンとする。
謙介が目指す蒼鳳学園は、学力でも全国トップクラスのレベルだ。
卒業生は華々しい未来が約束されている、超エリート学園である。
楓香の成績も悪くは無いが、あくまでそれは学校の授業の中での話だ。
「楓香、一緒の中学行こうよ」
当時の謙介はまだ素直で、自分の気持ちを言葉にしていた。
「私もケンちゃんと同じ中学に行きたいよ」
「じゃあ、勉強頑張れよ」
「うん、難しいところはケンちゃんも教えてくれる?」
「当たり前だろう」

仲良く、健やかに……当時の2人は育っていた。


保健体育で性教育の授業があったその日、楓香はいつものように謙介の家にいた。
「今日の保健体育の授業だけど」
「うん。ドキドキしちゃった」
楓香は無邪気に答える。
謙介は喉を鳴らして、唾を飲む。
「あんな図じゃ、分からない。楓香、見せて」
「えっ…?」
「オレは完璧主義なんだ。あの授業内容だって、オレは完璧に理解しておかないと気が済まない」
「えっ…?どういう…」
話が呑み込めない楓香は、小首をかしげて謙介を見た。
「楓香もたまにはオレの勉強に協力してくれてもいいだろう?」
「うん、するよ。ケンちゃんにはいつもすごいお世話になってるもん」
「そうだろ?」
謙介は笑顔を作る。


「ケンちゃん…、勉強って、こういうのって……」
謙介は楓香のショーツを脱がせ、自分の前に足を開かせていた。
楓香は恥ずかしくて、何とか足を閉じようと抵抗する。
「さっき、お前、協力するって言っただろ」
「するけど……、これって…」
小学生でも、この状態が人には言えない行為なのは分かる。
「もう勉強教えてあげないよ」
「それは……困るよ…」
「じゃあ、楓香も教えて」
(ケンちゃん…)
楓香は観念する。
本当は、謙介の前で恥ずかしいところを見せて、ドキドキしていた。
いけない事をしている背徳感で、興奮していた。

「女のここって、何が何だか分からないな」
謙介は楓香の幼い性器を凝視した。
まだ毛も生えていない、薄いピンク色のその亀裂へ、謙介は指を伸ばして触れてみる。
「あっ!」
「ちょっと開いてみるよ」
(ああ……ヤダ…)
楓香は謙介のベッドの上で、もうすっかり寝そべっていた。
足を開き、自分のスカートの端を両手で握りしめてきつく目を閉じる。
自分のそこが、謙介の指でめくられる。
指で開かれたそこはピンク色で、奥にいくほど色が濃い。
「何か、『肉』っぽい」
「もう、いい?もう見たでしょう?」
「ダメ、まだ」
楓香は、指でもっと広げられるのを感じた。
ドキドキして、少し涙が出てくる。
「なんかドロっと出てきたけど」
「やだ……、もうやめて…」
「なんで?何?これ?」
「知らないっ!……あんっ!」
謙介は指で、楓香からあふれ出てきたものを触った。
透明の液体が指に絡まる。
謙介はその匂いを嗅いだ。
「へー、女って、こんな感じなんだ」
透明な何かを出した楓香のそこは、小さく収縮しているように見えた。
「やだ…、もう…やめようよ…」
「また見せてくれるって、約束するならやめる」
謙介は冷静に、楓香の顔とその部分を見比べた。
彼自身も、ドキドキして興奮し始めていた。
そして彼の中に、これまで無かった楓香への感情が生まれた。
(楓香の困った顔…すごい、いいな)
涙目になった楓香の表情に、謙介はゾクっとする。

「……また、見せるから。やめて…お願い」
(本当に泣きそうだから、今日はやめておこう)
謙介は楓香から手を離した。
(『お願い』か…)
楓香が家に帰った後も、謙介の興奮は止まらなかった。

それ以来、謙介と楓香はお互いの性器を観察したり、触ったりし合った。
次第にお互いに、性的な興奮の高まりを自覚するようになる。
勉強をすると言っては2人で部屋にこもり、時々お互いを触り合った。
それでも変わらず謙介は成績優秀で、それに引っ張られるように楓香の成績もグングン上がって行った。
楓香の成績は、塾内で偏差値の実績例にも挙げられるようになるほど、その上昇ぶりは目を見張るものだった。
中学受験は成功し、2人は晴れて同じ学園へ進学する事になる。

さらに2人の関係が変化するのは、中学入学以降の話だ。



そして今、謙介の部屋。

「あぁっ…、はぁっ…」
折り曲げていた楓香の右足が、真っ直ぐに伸びて力が入っていく。
クリトリスを弄る指の動きが、小刻みにスピードを増す。
「………」
謙介は、眼鏡の位置を直した。
楓香が自分自身の指で震わせている彼女の陰唇の動きを、黙ってじっと見ていた。
 くちゃ、くちゃっ…
肉の動きにつられ、その間に溢れる液体が音を立てる。
「んあっ…、あぁんっ…」
楓香の息が上がり、愛くるしい顔がゆがむ。
(ダメ…もうイキそう…)

「待て」

謙介は、慰めている楓香の右手を押さえた。
「もうやめろ」
「あっ…、でも……」
楓香の目は潤んでいた。
イキそうになると、いつもこうなるのだ。

「言っただろ、お仕置きだって」
「………」
「このままイったら、お仕置きにならないだろ。続きは自分の家でやれよ」
そう言うと、濡れた性器へ無理やりにショーツを履かせる。
「………」
恥ずかしくて、楓香は言い返せない。
たくさん濡らしてしまっていて、すぐにショーツがグショリと汚れていくのが分かる。

「あっ…」
今日の楓香はお嬢様風の、シフォンのブラウスを着て来ていた。
そのボタンに謙介が手をかけ、胸を開く。
謙介は楓香の豊満な乳房を、ブラジャーから引っ張り出す。
こぼれる、という感じで楓香の乳房があらわになった。
「フン」
鼻でそう言うと、謙介は楓香の乳首をつまんだ。
「あうっ…!」
苦しいような感じているような、そんな声を楓香は出す。

「しゃぶれよ」
ベッドに膝立ちで、謙介は自身のペニスを出した。
反り返る程に立ち上がったそれは、一般的なサイズよりも長さがある。
イキそうになって潤んだ目のまま、楓香は謙介を見上げた。
ペニスに視線を移し、それをゆっくりと掴む。

「んんっ……」

楓香は口を広げ、謙介を咥えた。
生々しい感触が、口いっぱいに入ってくる。
いつも謙介に言われている通りに、口の中に入れた頭の部分を、楓香は舌で入念に舐めた。
「んぐ…、んん……」
唇を離さないようにギュっと閉じて、棒状のそれをしっかりと咥える。
口に入りきらないところを、楓香はしっかり手で握った。
頭と手を動かして、謙介のペニスを愛撫する。
楓香の頭が動くたび、放り出されている乳房も一緒に震えた。

「はぁ……、んっ…」
謙介も息が上がってくる。
楓香の自慰を見ていたので、既にかなり自身も興奮していた。
可愛い顔で、すがるような目をして謙介を見上げてくる楓香。
彼女と目が合う。
その口には自分の性器が入っていた。
 じゅぶっ…じゅるっ…
楓香が頭を動かす度に、唾液と性器が擦れる音が響く。

(ああ…、楓香……すごいいい…)
楓香にこうされている時、いつも謙介は満たされる。

(可愛い……楓香…)
謙介のペニスがさらに固くなっていく。
「こぼすなよ…」
(楓香………オレの、楓香…)
謙介は楓香の頭を押さえ、激しく腰を振る。
彼女の喉の奥まで自身のものを突き立てた。

「んグッ…、ううっ…ングッ…」
(苦しいっ…)

喉の奥過ぎて、咳き込みそうになるのを楓香は懸命に堪えた。
「んうっ…、んぐぅっ…」
苦しくて、涙が出てくる。
(ああっ、はあっ…)
口の中に大量に放たれた謙介の精液を、楓香は喉に流し込む。
こぼさないように、彼のペニスから口を離さないように耐える。
(苦しい…ああ…)
 ゴクリ…
「あ、はあっ、…はあっ…ゲホッ、ゲホッ」
全て飲み込んだ後、やっと口で息を吐いて、そこで初めて咳を出した。

「ケホッ、…はあ…、はあ…」
久しぶりにフェラチオさせられると、いつも奥まで激しくされてしまう。
楓香は大きく肩で息をした。
「うぅ…、うっ…」
さっきの悔し涙とは別の、苦しさからくる物理的な反応としての涙が楓香の頬を伝う。

「楓香…」
謙介は楓香の前に座り、彼女の頭を自分の方へ向けた。
舌を出すと、楓香の涙を舐める。
(ケンちゃん……)
楓香は謙介に身を任せた。
いつからか、楓香が泣くと必ず謙介はその涙を舐めるようになっていた。
(キスしてくれたらいいのに…)
楓香と謙介は一度もキスした事がない。
お互いの体は触り合っても、肉体的に繋がった事はなかった。
楓香は謙介の胸に顔を埋めた。

「よしよし」
謙介は楓香を抱きしめると、髪を撫でた。
「…楓香、今日もすごく上手くできたね」
「ケンちゃん…」

髪を撫でてくれる謙介の優しい手の動きに、楓香はキュンとなる。
どんなにヒドイ事を言われてもされても、楓香は謙介の事を嫌いになれなかった。
逆に、謙介から離れられなくなっていく。
こんな優しい瞬間が、猛烈に嬉しい。
(ケンちゃん……やっぱり大好きだよ…)
謙介に嫌われる事が、一番怖い。
楓香は謙介の背中に手を回し、ギュっと抱きついた。

 

   

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