ひよりに流されて、本日4回目の射精を終えた。
オレはさすがに疲れて、彼女の横でグッタリしていた。
「なあ、何か頼んで食う?」
昼食を軽く食べて来たとは言え、オレ達は午後からずっと動物みたいにセックスをしていた。
時計を見ると3時を超えたところだった。
この短時間の間に、既に4回も出している自分が怖い。
(明日死ぬんじゃね?オレ…)
マジで命が終わる前に、本能で自分の種を残そうとしてるみたい勢いだ。
「その前にお風呂入りたいな」
ひよりはオレから数センチ離れたところで、やっぱりグッタリとして寝転がっている。
「ああ……そうだな」
色んな液体で体中がベトベトで、確かに気持ちが悪かった。
「元春、お風呂入れて来てよ。私お湯に浸かりたい」
「え?オレ入れてくんの?」
「当たり前でしょう」
ひよりはちょっとムっとした顔で、オレを睨む。
「あーあ、もうしょうがねえな……」
オレは重たい体を起こした。
(オレはあいつの奴隷かっての……)
そう思いながらも、オレはひよりには全然逆らえない。
逆らえないどころか、冷静に考えると、いつもかなり言いなりになっていると思う。
(オレって、こんなキャラじゃないよな…)
ひよりとこうなる前のオレはかなりいい加減で、チャラくて、その場のノリさえ楽しければどうでもいいような男だった。
決して女に振り回されるようなタイプではなかった。
なのに、オレはひよりに結構縋っている。
ひよりとキスしたくてたまらなくて、ひよりとエッチする事ばかり日々考えていた。
それが叶うためだったら、多少ひよりのワガママぐらいきいてやる。
ひよりと再会して、オレは嬉しかった。
あまり認めたくなかったが、本当にすごく嬉しかったんだ。
広い風呂に自動で湯を入れる設定をして、オレは部屋へ戻る。
ベッドに戻ると、ひよりは眠っていた。
(疲れたよな…)
眠っているひよりの頬に触った。
目を閉じた彼女のまつ毛が長くて、改めてひよりの可愛さを実感した。
学校でも普段でも、ひよりは全く化粧をしていない。
すっぴんのままで、この顔。
髪型や雰囲気のせいで地味だが、多分化粧をして垢抜けた格好をすればひよりはかなり可愛い部類に入るだろう。
肌はツルツルだし、何より全ての感触が素晴らしい。
「やっぱお前、可愛いな」
オレは緋依にキスすると、勝手に彼女の頭の下へ手を回して抱きしめる。
一瞬で、オレも眠りに落ちた。
「元春、お風呂入ろうよ」
ひよりに揺さぶられて、オレは目を覚ます。
「あ……何時?」
時計を見ると、風呂を入れてから20分ぐらいしか経っていなかった。
体感としては、もう2~3時間ぐらい経っている感じだった。
「ああ、ねみい……」
「お湯に入ったら目が覚めるよ、行こう」
ひよりがオレの手を引っ張る。
オレは眠くて超機嫌が悪かったが、風呂へ誘うひよりが可愛かったから、我慢して彼女について行った。
自然に、2人で風呂に入る。
オレの対面にひよりは座って、家では味わえないジャグジー機能を使って泡をブクブク出して、無邪気に喜んでいた。
下からライトで照らされるひよりはマジで可愛くて、オレはやっぱり結構好きかもと思う。
「あ~、やっぱ風呂気持ちいいな。なんか運動した~って感じ」
オレはリラックスして、思わずそう言った。
ひよりは幼馴染でオレの格好悪いところも沢山知っているので、オレにとって気の置けない数少ない人間の1人だ。
だからこそ、キスもエッチも純粋に感じる事ができるのかも知れない。
「元春、疲れた?」
髪をアップに上げたひよりが言う。
「さすがに疲れたかもな」
オレは素直に言った。
オレは浴槽から上半身を出して、腕を縁に乗せた。
入った時は全く意識していなかったのだが、ここはなかなかお洒落なホテルだった。
バスルームは上品な白の大理石調で、照明の光はオレンジやピンクがほのかに混ざっていて、柔らかい空気感を演出していた。
「体洗ってあげようか?」
そう言ってひよりはニコっと笑った。
その笑顔がいつになく可愛らしくて、オレは本能的に空恐ろしくなる。
「はあ?……なんだよ、気持ちわりいな」
とっさに本音が出た。
「失礼ね。ほら」
ひよりは恥ずかしげも無く、そのまま立ち上がった。
その動きに釣られるように、オレも立ち上がる。
「なんでちょっと勃ってんの」
ひよりはオレのそれを見ると、眉をしかめて失笑した。
「しょうがないだろ、自然にそうなっちゃうんだから」
オレは開き直る。
目の前に乳をブリンブリンさせた全裸のひよりがいるってだけで、体は勝手に反応し始めてしまう。
「普段からいやらしい事ばっかり考えてるから、そんな風になるんじゃないの」
(お前が言うな)
オレは心の中でそう突っ込みながら、ひよりに促されるまま、体を洗われる。
もちろん軽く勃っていたその場所も、泡のついたひよりの指がなぞる。
「普通に勃ってきちゃったね」
色んなモノで汚れたオレのそれを、ひよりは手をグルグルひねりながら上下に擦る。
(ああ……しかしオレもまだ勃つんだな)
今度はオレ自身が心の中で失笑してしまった。
後ろを向かされて、今度は背中側を洗われる。
ひよりに触れられるのは、気持ちが良かった。
彼女の感触の全てに、オレの肌が反応する。
その気持ち良さは、他の誰にも、何にも代わるものが無い。
「うあっ!」
ひよりがオレの尻の割れ目から、睾丸の後ろの方まで洗ってきた。
「いいよ、そこは。自分で洗うから」
敏感なそこに、柔らかいひよりの手が触るのは気持ちがいいが、さすがに抵抗がある。
「ダメよ。キレイにしないと」
「いいって」
「ダメ。言う事聞いて」
(なんでいつもそんなに偉そうなんだよ…)
この格好で強く逆らう気にもなれず、オレはひよりにされるがままでいた。
「おい、ちょっと……」
ひよりがあまりに穴の周りを洗うから、さすがにオレは静止した。
「流してあげるね」
「あ、……ああ」
何事も無かったかのように、オレの体にシャワーをかけるひより。
「元春、ちょっとそこに手をついて」
「は?」
ひよりが指差したのは、さっきまでオレらがいた浴槽の、縁。
「なんで」
嫌な予感がした。
結果が、選択した行動によって起こる事は当然分かっている。
オレだって、浴槽に両手をついたらどうなるか、当然予測できたはずだ。
ひよりの言葉に従う事を選んでしまったオレは、その後尻穴を執拗に洗われて、トイレに行かされ、また風呂に入らされて、そして今はベッドの上にいた。
「お前、何してんだよ」
ヌルヌルした感触。
この感じも、初めてじゃない。
オレはここでもひよりに言われるがままに、うつぶせになり膝を立てて尻を突きだしていた。
「元春がすごく気持ち良くしてくれたから、お返しに元春を気持ち良くしてあげたいの」
ひよりはそう言いながら、オレの肛門へローションを垂らして行く。
―― 言ってる事は可愛らしいが、やってる事は全然可愛くない。
「うっ……」
穴の周りをユルユルと触られる。
以前、ひよりにヤられたあの感覚。
あの時、確かにオレは感じてしまっていた。
今もくすぐったくて、それでいて変な感覚で、多分絶対ヤバい。
「なんか、ここ、ヒクヒクしてる。元春、期待してるの?」
「し、してねーよ」
「ふーん」
ひよりは鼻で笑っている。
背中越しにその様子が目に浮かぶ。
嫌な奴、と思ったその時だった。
「………うっ!」
指が、入ってきた。
「うう……」
風呂場から結構舐めたり弄られたりされていて、オレのそこは割とすんなり指を受け入れてしまった様な気がした。
「ちょ、…っとだけ入ったよ」
生の指じゃなくて、ゴムみたいなサックをつけているのが分かる。
って言うか、なんでそんな小道具を持ってるんだよ、お前は。
「はぁ……」
「痛くない?大丈夫?」
「………」
オレは黙って頷いた。
頷いた事で、この行為を受け入れてしまっている感じがして、自分でも自分が嫌になってくる。
(オレ、期待してんのか……)
中に少しだけ入った指が、ゆっくりと動いているのは分かった。
そこはすごく敏感で、もしも女の子の中もこんな感じなら、あんな風にあえぐのも仕方がないだろうと思う。
「元春、ちょっと仰向けになって」
「え、」
オレが戸惑っていると、ひよりはオレの体をひっくり返すように促す。
四つん這いの姿勢が恥ずかしすぎるので、オレはひよりに背中を向けないで済む事にホっとした。
「足、上げて」
「ええ?」
ひよりにひざを持ち上げられる。
それはいわゆる正常位の時の、女の方の格好だった。
「足、持っててね」
「…え、こ、このカッコって……」
自分で膝の後ろを掴み、足をM字に広げてあられもないその部分を曝け出している。
ハッキリ言って、さっきの格好よりもずっと恥ずかしかった。
それに超屈辱的だ。
「このカッコはヤバいだろ……」
「女の子の気持ちが分かるでしょう?」
そう言ってひよりはオレに近づいてくる。
「あぁっ……」
M字に開いた足の中心、本来なら誰かに触れられる目的なんて無いはずのその穴に、ひよりの指が入ってくる。
「元春……」
ひよりの唇が、オレの唇に触れた。
それだけでオレの体に、スイッチが入ってしまう。
ひよりとのキスは、特別だった。
(うぅ……やべぇ……)
舌を絡ませていると、嫌でも興奮してきてしまう。
キスしながら、女みたいな格好で、ひよりの指を受け入れているオレ。
(はあ、はあ……)
「キス、気持ちいいね…」
ひよりが優しい声で囁いてくる。
その響きの波長が、オレの耳の中をゾクゾクさせる。
「うぅ……」
「指、だいぶ奥まで入っちゃってるの、分かる?」
「う、はぁ、……分かんねぇよ…」
「こうしたら、分かる?」
ひよりは指を動かした。
オレの中、入っているのは多分そんなに奥では無いのに、すごく深いところまで入れられているような気がした。
この前、さんざん弄られた、オレの中のその場所。
ひよりは指を曲げて、そこを小刻みに動かして来る。
「うっ………ぁっ……」
足を持って股を広げているから、自然と腰が浮く。
指を入れているひよりの手が見えてしまう。
(ああ、やべぇ……)
オレは女子みたいに下唇を噛んだ。
「いいのよ、声出して。……ここなら誰にも聞こえないわ」
ひよりはそう言って一度キスすると、下へ下がっていく。
「はあ、……はあ…」
息が上がってくる。
(やべえ、オレ、女子かよ……)
否定したいのに、オレはそこで感じていた。
再び勃起していたオレのペニスを、ひよりは頬張った。
「うあぁっ……!」
ガマンしていた声を、思わず出してしまった。
「うあ、……ヤメロ、……それ、マジでヤバいから……」
オレがそう言っても、ひよりは行為を止めない。
ひよりの指が、オレの、多分前立腺であろう場所を刺激してくる。
その動き方が上手過ぎて、自分のペニスの先から射精前の液体が大量に溢れる。
ひよりはその液体を舌で舐めとると、ガンガンに勃起したそれを再び温かい口に入れた。
(あぁ……これヤバイ、気持ち良すぎる……)
オレは本当に女の様に、自分の足を持つ手の力が、ギュっと入る。
後ろの穴から入れられた指のせいで、オレの体の中まで快感が押し寄せる。
ひよりの指の動きに合わせて、オレの腰が動いてしまう。
その場所は大量のローションせいで、グチョグチョと音を立てる。
自分でも、この状態はエロ過ぎると思う。
しかし抗えない。
(ヤバイ、ヤバイ、気持ちいい…)
「あぁ、はぁっ、ううっ……」
自ら足を広げて、これじゃあこの行為を、オレが望んでいるみたいだと思う。
ケツから来る快感を否定したいのに、ひよりは指の動きを止めずに、さらにオレの感じるポイントを探っては、そこをまた刺激してくる。
「あぁっ!あっ、あぁっ……」
もう恥ずかしい声も、止められなかった。
「気持ちいい?元春」
ひよりがオレのものを一瞬口から離し、聞いてくる。
「いい………わけねぇだろ……」
「素直じゃないのね」
ひよりは体を起こし、オレの中に入れた指の動きを速める。
決して強すぎないその力加減。
女子らしい繊細さでオレの性感帯を開いていく。
「すっごい気持ちよさそうな顔してるけど」
空いている方の手で、ひよりはオレのペニスを握った。
入れている指とシンクロするみたいに、その手はオレのものを上下に擦る。
オレを握るひよりの手も、ローションまみれだった。
オレの竿と穴が、ぐちゅぐちゅとすげえいやらしい音を立てる。
「あぁ……、無理……、ヤバい、ヤバいよ……」
あまりに気持ち良すぎて、変になりそうだと思った。
「イってもいいよ?」
さらに指が奥に入ってきたような気がした。
ひよりの細い指1本のはずなのに、その異物感は強烈だった。
「ああ、何か中が柔らかくなってきてるぅ…」
オレの気も知らずに、ひよりがうっとりとした声を出す。
「女の子みたいだね、元春」
ひよりの指が中でさらに動く。
出し入れをせずに、ひたすらに中に入れた指を小刻みに折ってくる。
(ヤバイ、ヤバイ……)
オレの知らない、知ってはいけないであろう感覚を探り、あいつはそれを強制的に与えてくる。
強烈な尿意みたいな感じが広がって、下半身が痺れていく。
本当に、何か色んなものを漏らしてしまいそうな気がした。
「うっ……、あ、あっ…うあ、あっ!…」
(ヤベえ、イク………)
腰が砕けそうな感覚が、全部ペニスに集まって来て、一気に放たれる。
普通の射精とは違って、その後も全身が震えるような感じが、体中に残った。
オレは実際に、ガクガク震えていた。
「……………死にたい」
オレはひよりに背を向けて、ベッドの端でつぶやいた。
「大丈夫?……やり過ぎちゃったかしら」
ひよりの手がオレの背を撫でる。
「………」
相当な痴態を晒してしまい、もうひよりの顔を見るのも嫌なぐらい恥ずかしくて死にそうだ。
ほとんど透明の液体を、オレは結構大量に出してしまった。
ひよりが、『男の潮吹きじゃないの?これって』と嬉しそうに言っていたが、オレは屈辱的なだけだった。
それにホテルに来てからもう何時間もエロいことばかりしていて、さすがに全身が倦怠してしまった。
ひよりはオレの体についた色んな液体やローションの後処理を、全部やってくれた。
オレはされるがままで放心していた。
「はあ………」
マジで疲れた。
その時は幾ら気持ちが良くても、ああいう行為はオレの中にある男のプライドをやっぱり少し傷つける。
「元春?」
珍しく甘い声を出してきて、オレの背中にひよりがくっついて来る。
「ちゅーしてあげるから、こっち向きなさいよ」
(何だよ、その上からの物言い……)
理性が拒もうとするのに、体はもうひよりへと向きを変える。
オレはちょっとひよりを睨んでしまった。
そんなオレを見て、逆にひよりはすげえ優しく微笑んでくる。
「可愛いのは、元春の方でしょ」
ひよりの唇がそっとオレの唇に触れた。
柔らかく、触れるだけのキスが、またオレをドキドキさせる。
(ああーもう……)
唇から頬、あご、そしてまた唇と、ひよりはキスを続けた。
それが可愛いのと気持ちいいのとで、オレはもう色んな事がどうでも良くなってくる。
「ひより……」
「うん?」
「…………」
オレはひよりの首筋へ顔をうずめると、そのまま抱きついた。
頭の上で、ひよりがクスッと笑った気がしたが、もうそれもどうでもいい。
「よしよし」
ひよりはオレに腕を回して、オレの髪を撫でた。
(まあ、いっか……)
つまんねえプライドも、どうでもよくなる。
ひよりに抱きしめられながら、そのままオレは眠った。
多分、すげー幸せだった。
|